「はれのひ」の社長がようやく出てきたけれど、なんだかコインチェックのニュースで吹き飛んでしまったような感じも。
大変な事件ではあったと思うのですけど、実は私は他人事感がけっこう強かったです。タイトルのとおり、私は成人式に振袖着なかったので、そのせいもあるのかもしれない。
雪国の成人式は夏に開催されることが多い
2018年の成人の日の三連休、旅先のテレビで私は「はれのひ」騒動を「一生に一度のことなのに、大変だなあ」と思いながら見ていました。
しかしよく考えると私は、成人式で晴れ着を着た記憶がありません。というのは、私の地元山形県では、多くの市町村が8月に成人式を行うんですよね。
かつては成人の日が1月15日固定だったということもあり「どうせなら帰省するお盆あたりで開催してくれ」ということだったんでしょう。私の成人式もたしか、8月14日か15日に行われました。8月の振袖は暑いので、ワンピースを着て出席しました。同級生もみなそうでした。「あまり露出の激しい服は控えるように」みたいな一文が、案内状に添えられてたような気がします。
でも、成人の日が月曜日固定になってずいぶん経つし、今となっては1月開催でも問題なさそうな気がするけれど、どうなっているんでしょうね、我が地元は。
現在も山形県では、6割以上の市町村が8月に成人式を行っている
ちょっとググってみたら、平成30年度の山形県内の市町村の成人式の開催予定が見つかりました。
あら、今も35市町村中22市町村が8月開催。1月開催は7市町村のみでした。
1月に開催しない理由は
「帰省しやすい時期に実施し、県外在住者からの参加も得るため」
「積雪の心配がない気候のよい時期に実施するため」
「従来から実施し、期日が定着しているため」
の3つをあげた市町村が多かったです。
成人の日ごろの私の実家あたりの天候って、だいたい毎日こんな感じですからね。
吹雪いてないし、雪降ってないのでこれは天気がいいほうの日です。
天気がいいほうの、穏やかな日でこれですから、こんな時期に同級生で集まって盛り上がろうぜ!って言われてもなんか気乗りしないですよね。うん、夏のほうがいいよ。
それから「軽装での参加を可能にし、服装の簡素化を図るため」を理由にあげた市町村も5つありました。
つまり、振袖を着なくていいように。
たった1回の成人式のために、振袖を用意する親の負担を考えて、ということでしょう。ありそうな話だわ。。。
振袖と言えば、大学の卒業式で袴に振袖を合わせる人も多いと聞きますが、私の出身校は卒業式も入学式もなぜか「黒のスーツかワンピース」指定だったので、大学の卒業式でも着ませんでしたね。現在は「アカデミックダウンとキャップ」に変わったもようですが、どっちにしろ袴の出番はない。
卒業式の後に場所を移して祝賀会が開催され、そっちには袴や振袖姿で出席する方もいたと聞きますが、祝賀会は出席自由で会費制だし、あまり同じ大学の人たちと仲も良くなかったので、私は出席しませんでした。会費もけっこう高かったし、なんか面倒くさいなと思ってしまった・笑
卒業式では着れず祝賀会だけとなると、そのためだけに袴を仕立てる人は少ないようで、結婚式で着るようなドレスで出る人が多かったようですね。聞いた話ですけども。まあ、そっちのほうが、購入したとしてもまた着る機会ありそうですしね。
そんなわけで、振袖を着るためにどのぐらいお金がかかるのか、まったく知らないままに振袖を着られる年齢を過ぎてしまい、今回の報道で初めて費用感を知ったんですけどけっこうお金がかかるものなんですね!びっくりしました。
もし、冬の成人式だったら私も振袖を着たいと思っただろうな
機会がなかったので「着たい」と思うこともなかったのですけど、こんな私でも、もし成人式が冬の開催で、かつての同級生達が振袖を着て集結するとなったら、きっと「振袖を着たい!それもかわいいやつを」と思ってしまったことだろうなと思います。
20歳なんてそんなものですよね。
しかし、今のご時世どこの家でも、たった1日のために十万~何十万もかけることができるものなのだろうか……。
そう考えると「夏の成人式で良かったのかも」「ていうかもう、親の負担を考えて他の自治体も夏の成人式にすればいいのに・笑」なんて思ったりもしますが、でも、成人式に多くの新成人が振袖を着ることで着物業界が潤い、それでご飯を食べている人もいるわけで。そう考えると何が正しくてどうだったらいいのかよくわからなくなってしまいます。
実は「成人式で振袖着れないなんてかわいそう」って言われたのが一番やだった
先にも述べたように、私は成人式で振袖を着る機会がなかったことについての後悔はないのですが(ちなみに振袖自体は親が用意してくれたので所持はしている)後になって東京で知り合った人に
「うちの地元は成人式が夏だから振袖着ないんだよね~」
と軽い気持ちで言ったら「ええ?成人式で振袖着れないなんてかわいそう!」と言われたことがなんかすごく嫌でした・笑
私自身は「早朝から寒い中着付けして集合なんて面倒なことしなくてよくて楽でいいでしょ」ぐらいの気持ちでいたのに、それってかわいそうなことだったのか……。
でも、一つ言えるのはそういう「成人式で振袖着れないなんてかわいそう!」という一つのレッテルが、はれのひの被害に遭われた方を、金銭的な被害以上に、よりかわいそうな感じにしてしまったということはないでしょうかね……。いや、あの人たちは私と違ってもともと成人式に振袖着たかったのだろうから、それは違うか・笑
「成人式に振袖着れないのはかわいそう」
うーん、そんなに、かわいそうか?
これはあれだ、人と一緒に暮らすのしんどいし、独身でいることに不満があるわけでもないのに「結婚できないんだねかわいそう」というレッテルを貼られてしまって何となくしんどい、みたいなやつの序章のような気もしますね。
なぜ、みんな一緒じゃないとかわいそうなの?何が幸せかなんて人によって違っていいはずだよね……。
そんなことを考えさせられた事件でした。
夏の成人式楽しかったけどなあ……。